コラム

自費の部分入れ歯の特徴は?種類や費用、保険治療か悩んだときの対処法

よく噛めて痛くない,綺麗な入れ歯治療  / コラム

こんにちは。仙台市青葉区にある歯医者「広瀬通り歯科クリニック」です。

部分入れ歯

部分入れ歯を使用している方の約半数以上は、保険適用のものを使用していると言われています。近年では自費の部分入れ歯を検討する方も増えてきていますが、自費の部分入れ歯にどのような特徴や種類があるのかが分からず、製作を迷う方も少なくないでしょう。

本記事では、自費の部分入れ歯の特徴や種類について詳しく解説します。また、種類ごとの費用目安や自費と保険のどちらを選ぶか悩んだ際の対処法もご紹介するので、部分入れ歯を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

自費の部分入れ歯の特徴

4つの部分入れ歯

「自費診療の入れ歯と保険適用の入れ歯に、どのような違いがあるのかわからない」という方も少なくありません。ここでは、自費の部分入れ歯の特徴について解説します。

選択肢が幅広い

保険診療の場合、部分入れ歯に使える素材は歯科用プラスチックのみです。自費の場合はさまざまな素材から選べるため、患者様の希望に合った部分入れ歯を作れます。

見た目や機能など、より高品質な部分入れ歯を求める場合は、自費を選択すると良いでしょう。

長持ちする

保険診療で作成した部分入れ歯の寿命は、一般的に3~5年程度です。自費で作る部分入れ歯の寿命は10~20年程度で、長ければ30年以上問題なく使用できることもあるでしょう。寿命には口の中の状態や素材なども影響するため、患者様によって異なります。

自費診療は費用が高いですが、保険診療の入れ歯を何度も作り直すと費用は同程度になるかもしれません。そのため、長持ちする自費の入れ歯は、コストパフォーマンスに優れていると言えるでしょう。

審美性が高い

自費の入れ歯の特徴には、審美性が高いことも挙げられます。自費の入れ歯は、綿密な仮合わせをしながら作っていくことや素材が選べることから、自然な見た目の入れ歯を作れるのです。

保険診療の入れ歯は、使用する素材の耐久性の関係で厚く作る必要があり、顔貌に影響が出ることがあります。また、保険適用の部分入れ歯は金具を隣接する歯にかけて固定するので、目立ちやすいでしょう。

自費の部分入れ歯の場合は、固定器具を歯茎と同じ色の素材にしたり、歯茎と歯のつなぎ目にマグネットを入れて固定したりできます。部分入れ歯をしていることが他人にわかりにくく、装着中も審美性を損なう心配がありません。

食事を楽しみやすい

部分入れ歯をつけた状態で食事した時に、味覚に影響する要因の1つが床です。

入れ歯の使用中、歯ぐきや粘膜を覆っている床の厚さや種類によって、食べ物の温度や大きさなどの感覚が変わることがあります。保険の部分入れ歯はプラスチックのため厚みがあり熱伝導率が低く、食べ物の温度や大きさが分かりにくくなりやすいです。

自費の部分入れ歯では、耐久性が高い素材を使用できるため、床を薄くできます。また、金属など熱伝導率の高い素材も使用できるので、食事を楽しめるでしょう。

違和感が少ない

入れ歯は発音にも影響します。保険診療の部分入れ歯は、使用する素材の関係で厚く作る必要があるため、舌の可動域が狭まって一部の発音がしにくくなることがあるのです。

自費の部分入れ歯の場合は細かな調整や形状の選択ができるため、ご自身の口にフィットしやすいでしょう。舌の可動域への影響を最小限にできるので、会話の際の違和感も少ないとされています。

お手入れが容易

自費診療で作る入れ歯では耐久性の高い素材が使用されることが多く、日々のお手入れがしやすい点も特徴です。

保険適用の部分入れ歯の素材は歯科用プラスチックのため、傷がつきやすいです。汚れが入り込みやすく、落ちにくいとされています。

自費診療の入れ歯では、耐久性が高く表面が滑らかな素材を使用できます。そのため、汚れが落ちやすくお手入れしやすいでしょう。

自費の部分入れ歯の種類と費用目安

自費の部分入れ歯の費用目安イメージ

保険診療で部分入れ歯を作成する場合は、人工歯と床にはレジンしか使用できません。また、隣接する歯に引っ掛けるクラスプ(バネ)は金属製のみです。

しかし、自費の部分入れ歯には様々な種類があり、目的や希望に応じて選ぶことが可能です。主な自費の部分入れ歯の種類と、それぞれの費用の目安を確認しましょう。

金属床義歯

金属床義歯とは、床の部分が金属でできている入れ歯のことです。金属を使用しているため耐久性が高く、薄く作ることができます。さらに、熱伝導率が高い点も特徴です。

ただし、金属床義歯に主に使用されるコバルトクロムやチタンなどの素材は、金属アレルギーのリスクがあります。そのため、金属アレルギーの方は、金属床義歯は使えません。

金属床義歯の費用目安は、30〜60万円程度です。

ノンクラスプデンチャー

ノンクラスプデンチャーとは、部分入れ歯を支えるバネであるクラスプのない入れ歯です。金属のバネの代わりに、歯茎と同じ色の素材の床で歯茎を覆って義歯を固定します。

金属を使用しないため、口を大きくあけても目立たず審美性に優れているのが特徴です。また、素材が柔らかいためフィットしやすく、発音にも影響しにくいでしょう。

費用は10~30万円程度が相場で金属床義歯よりも安いケースが多いですが、耐久性は劣ります。自費診療の中では費用が安いこともあって人気です。

テレスコープ義歯 (ドイツ式入れ歯)

テレスコープ義歯とは、残っている歯に内冠と呼ばれる金属でできた土台を装着し、その上に入れ歯側の外冠をかぶせて固定する部分入れ歯です。内冠と外冠を特定の角度で組み合わせると、摩擦力によって内冠と外冠がしっかりと固定され、ズレにくくなります。

部分入れ歯は、残っている歯にクラスプとよばれる針金のようなバネを支えにして、入れ歯がはずれないように設計されています。しかし、入れ歯が動いたりすることで、支えとなっている歯を痛めることがあり、また見た目も悪いのが欠点です。

そこでテレスコープ義歯では、支えとなる歯に内冠をかぶせて、その上から外冠と一体化した入れ歯を装着することで、入れ歯の安定をはかるという設計が生まれました。これが生まれた国がドイツであったことから、ドイツ式入れ歯とも呼ばれます。

費用は内冠製作を含めると50〜200万円程度が相場です。土台を装着するためにご自身の歯を削る必要があったり、土台の歯が虫歯になりやすかったりするリスクがある点を考慮して選択しましょう。

やわらかい義歯

歯ぐきがやせて、入れ歯の土手が少なくなってしまった方に有効です。とくに下あごの入れ歯は、硬いプラスチックでは痛みが出てしまい、入れ歯で噛めないという方に選ばれています。

やわらかいとされる従来のシリコン義歯では、耐久性に問題があり、また修理も難しいことが欠点でした。当院では,長期間にわたって問題なく使用できるようにシリコン材料は用いず、また修理・調整が容易に可能な、透明色のやわらかい床用プラスチック (床用レジン) を使用しています。

装着時の痛みが出にくく、フィット感に優れていることが特徴です。材料が特殊なオリジナル製品であるため、義歯の費用は税込715,000円です。

自費の部分入れ歯か保険治療か悩んだときの対処法

部分入れ歯について相談している患者

部分入れ歯を作ることになった時に、自費診療と保険診療のどちらを選ぶか悩む方は多いでしょう。自費の部分入れ歯か保険診療かに悩んだ時は、次の方法で対処しましょう。

歯科医院に相談する

口腔内の状態や噛み合わせ、歯茎の健康状態などによって、適切な入れ歯の種類は異なります。そのため、歯科医師に相談して自分に合った入れ歯を選ぶことが大切です。

歯科医院では、部分入れ歯の種類の特徴やメリット・デメリットについても詳細に説明してくれます。分からない点や疑問があれば、遠慮なく質問しましょう。

専門家の意見を参考にすれば、自分に合った選択がしやすくなります。

費用を考慮する

自費の部分入れ歯と保険適用の部分入れ歯で悩んだ際は、費用を考慮することも欠かせません。自費診療の部分入れ歯は耐久性が高く審美性も優れていますが、高額な治療費がかかります。

そのため、自費診療で部分入れ歯を検討している場合は、その分の費用を工面できるかをあらかじめ確認しておかなくてはいけません。

保険治療の入れ歯は安価で初期費用を抑えやすいため、費用負担を軽減したい方にとっては良い選択肢といえます。また、歯科医院によって可能な支払い方法は異なるので、事前に確認することも大切です。

まとめ

部分入れ歯を持っている人

この記事では、自費の部分入れ歯について解説してきました。自費の場合は、どの種類を選んだとしても保険診療の入れ歯よりも高額な費用がかかるため、治療を諦める方も少なくありません。

しかし、自費の部分入れ歯には、保険適用の部分入れ歯と比べて装着した時のフィット感や審美性の高さなど、多くのメリットがあります。

保険診療の入れ歯は安価ですが、寿命が短く何度も作り直しが必要になる場合もあるため、結果的に自費診療の部分入れ歯よりも費用が高くなることも考えられます。まずは歯科医院で相談し、ご自身には自費と保険のどちらの部分入れ歯が合っているのかを相談してみましょう。

部分入れ歯を検討されている方は、仙台市青葉区にある歯医者「広瀬通り歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。

当院は、患者さんが生涯にわたってお口の健康を維持できるようサポートすることを目指して治療を行っています。虫歯・歯周病治療や矯正治療をはじめ、入れ歯治療やインプラント治療にも力を入れています。

当院のホームページはこちらネット予約も受け付けておりますので、ぜひご活用ください。