- インプラント治療とは?
- インプラントとは?
- インプラント治療の流れと治療期間
- 他の治療法との比較
- 向いている人·向いていない人
- 他院で断られた方·断念した方
- 当院のインプラント治療の特徴
- インプラント治療の費用と健康保険
- インプラントオーバーデンチャーとは
- インプラント周囲炎とは?
- ビフォーアフター症例紹介
- 治療後のメンテナンスと長期管理
- よくある質問
- まとめ
インプラント治療とは?
補綴歯科専門医が語るアップデイトな歯科医療
仙台でインプラント治療なら当院へ
現代の歯科医療において、「インプラント治療」は失った歯を取り戻すための最も信頼されている方法の一つです。とくに補綴歯科の専門医の立場から見ると、インプラントはただの「人工歯根」ではありません。噛む、話す、美しく見せるというすべての要素を兼ね備えた、精密で高度な補綴医療の成果です。ここでは、「インプラントとは何か?」から「オーバーデンチャー」「インプラント周囲炎」まで、補綴歯科専門医(※)の視点から分かりやすく解説します。
※「補綴歯科専門医」とは、日本歯科専門医機構が認定する6つの専門医のうちの一つです。「補綴歯科」という言葉自体が聞き慣れない言葉だと思いますが、「補綴」とは、歯が欠けたり失われたりした場合に人工物で補う治療のことです。「補綴歯科専門医」になるには、補綴歯科分野の知識と技術が審査されて、日本補綴歯科学会が認定する専門資格を取得します。その上で、日本補綴歯科学会が定めた難症例に対応できることが必須条件です。
「補綴歯科専門医」は、咬合(噛み合わせ)·義歯·インプラント補綴·審美補綴など、総合的な補綴知識と技術を有しています。治療の「見た目」·「機能」·「長期安定」をすべてバランスよく追求することができるため、インプラント治療においても高い信頼性があります。
インプラントとは?
失った歯を補う選択肢
不幸にも事故や病気(虫歯や歯周病も含む)、あるいは先天的な理由により永久歯が失われた場合、それを補う治療法の一つがインプラント治療です。インプラントは、ご自身の歯と変わらない見た目と噛む力を回復できることから、「第二の永久歯」とも言われています。
インプラント治療は素晴らしい有効な治療法ではありますが、一方でインプラントを埋め込む外科手術が必要であり、それに伴うリスクもあります。そこで患者さんは、インプラント治療のメリットとデメリットをよく理解した上で、治療を選択していただくことが大切です。
インプラントの基本構造
インプラントは大きく3つの部分から成り立っています。1.フィクスチャー(人工歯根)、2.アバットメント(連結部)、3.上部構造(人工歯冠)です。チタン製のフィクスチャーを顎の骨に埋め込み、骨と結合(オッセオインテグレーション)することで、まるで天然の歯のような強固な土台ができます。そこに連結部を介してセラミックやジルコニアの歯冠を装着します。
これらの構造により、ブリッジや入れ歯では再現できない「噛む力」や「審美性」、さらに「隣接歯への負担ゼロ」というメリットを得られます。
天然歯との違いとは
天然歯とインプラントの大きな違いは、「歯根膜(歯と骨をつなぐ靭帯)」の有無にあります。天然歯は歯根膜により周囲組織と連携し、噛む感覚(噛みごたえや圧力)を伝えます。一方、インプラントには歯根膜がなく直接骨と結合しているため、細かな感覚はやや劣ります。
ただし、適切な設計と補綴処理によって「自然な感覚」にかなり近づけることが可能です。これは補綴専門医の繊細な調整技術が活きる部分でもあります。
インプラントの利点と課題
インプラントは以下のような多くの利点を持ちます。
- 周囲の歯を削らないで済む(ブリッジは不要)
- 骨の吸収を防ぎ、あごの形を保てる
- 見た目が自然
- しっかり噛める(入れ歯のズレはなし)
一方で、以下のような課題もあります。
- 治療期間が長い(数ヶ月~半年以上)
- 治療費が高額となる
- メンテナンスを怠ると「インプラント周囲炎」のリスクがある
これらを総合的に評価し、患者さんお一人おひとりに合った治療計画を立てることが、専門医の腕の見せ所です。
インプラント治療の流れと治療期間
初診から治療完了までのステップ
インプラント治療は一回の来院で終わるものではなく、段階を踏んで進める必要があります。補綴歯科専門医の立場からすると、ただインプラントを「入れる」ことが目的ではなく、正確な診断と計画がすべての土台となります。
1.初診相談とカウンセリング
患者さんの悩みや希望、全身疾患の有無などをヒアリングします。治療の目的や将来的なリスクについても丁寧に説明し、納得した上で治療をスタートします。
2.精密検査と診断
CTスキャン、デジタル模型、かみ合わせの分析などを行い、骨の状態や位置関係を正確に評価します。この段階でインプラントが適応かどうかを判断します。
3.治療計画の立案
補綴設計から逆算して、最も安定し、見た目も美しくなる位置にインプラントを埋入する逆算思考(バックワードプランニング)、歯科的には「補綴主導型の設計」を行います。
4.インプラント手術
局所麻酔下でチタン製のフィクスチャーを埋入します(※)。痛みは1,2回の鎮痛薬の服用でほとんどなく、術後の腫れもほとんどありません。
5.治癒期間(オッセオインテグレーション)
骨とインプラントがしっかり結合するまで、通常2~6ヶ月の治癒期間を置きます。
6.上部構造の製作と装着
歯ぐきの形が整った後、仮歯を試しながら最終的なセラミック歯を製作·装着します。
7.メンテナンス開始
インプラントが完成してからが本当のスタート。定期的な検診とクリーニング(バイオフィルム除去)が大切です。
インプラント治療の流れ
ストローマン·ジャパン(株)よりご提供
広瀬通り歯科クリニックでは、手術に対する恐怖心が強い方に対して、静脈内鎮静法の併用をお勧めしています。全身麻酔とは違い、歯科麻酔専門医に委託して、よりリラックスした環境で安心してインプラント手術を受けていただけます。
治療期間と通院回数の目安
一般的に、インプラントの治療には4~8ヶ月程度の期間が必要です。通院回数は患者さんの状態やインプラントの本数にもよりますが、7~10回前後が目安となります。
期間の目安
ステージ | 期間 | 備考 |
---|---|---|
検査·計画 | 1~2週間 | 必要に応じて追加検査 |
手術前の準備 | 1~2週間 | 歯周治療·抜歯など |
インプラント埋入 | 1日 | 局所麻酔で日帰り手術 |
治癒期間 | 2~6ヶ月 | 骨と結合を待つ |
上部構造製作 | 2~3週間 | 仮歯の試用含む |
メンテナンス | 半年に1回~ | 長期維持に必須 |
短期完了をご希望されたとしても、治癒期間を省略する即時荷重は骨質や噛み合わせなどの条件が限られます。長期的な予後を考慮すると、無理のないスケジュールが重要です。
インプラント埋入手術前後に気をつけるべきこと
インプラントの外科手術前後にはいくつかの注意点があります。
手術前の注意点
- 手術後の治癒を妨げるため、禁煙する
- 糖尿病や骨粗しょう症のある方は主治医との連携を必要とする
- 歯周病治療は事前に行っておく
手術後の注意点
- 術後24時間は強く口をすすがない
- 痛み止めと抗生物質を正しく服用する
- 傷口は触らない·押さえない
- 食事はやわらかいものを選ぶ
また、インプラント治療後(被せ物をつけた後)はかみ合わせの調整も非常に大切です。補綴歯科専門医はインプラント治療後も定期的に「咬合のバランス」をチェックし、微調整を繰り返すことでインプラントを長持ちさせます。
他の治療法との比較:ブリッジ·入れ歯とどう違うの?
それぞれの治療法の特徴を比較
歯を失った場合の治療法には、主に3つの選択肢があります。
治療法 | 特徴 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
インプラント | 人工歯根を骨に埋入 | 周囲の歯に負担をかけず強固 | 外科手術·費用が高い |
ブリッジ | 両隣の歯を削り橋をかける | 治療期間が短い | 健康な歯を削る必要あり |
入れ歯 | 歯ぐきに乗せて装着 | 保険適用で費用が安い | ズレやすい·違和感あり |
インプラントは「違和感のなさ」「長期耐久性」「噛む力の回復」という面で他の選択肢より優れています。
ブリッジとインプラントの比較
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補綴歯科専門医がインプラント治療を推奨する理由
ブリッジや入れ歯は、短期的には手軽な選択肢です。しかし補綴歯科専門医の立場から見ると、「周囲の歯へのダメージ」や「骨吸収の進行」など、長期的なデメリットも見られます。
それに対し、インプラントは他の歯に負担をかけず、かつ見た目も自然に仕上げられる治療法です。患者さんご自身のライフスタイルや美意識に合わせて、最も満足度の高い補綴治療法としてご提案できます。
インプラント治療が向いている人·向いていない人
適応がある人とは?
インプラント治療は万能ではありませんが、以下のような方には非常に効果的です。
- 部分的に歯を失ったが、周囲の歯を削りたくない方
- 長期間安定する補綴を希望する方
- 総入れ歯が合わない、はずれることに悩んでいる方
- 入れ歯では食事が楽しめない、固いものをバリバリ食べたい方
また、「美しさ」を求める方にも最適です。天然歯に近い審美性を再現できるのは、インプラントならではです。
インプラントが不向きなケース
以下のようなケースでは、慎重な判断が必要です。
- あごの骨が極端に少ない方(大規模な骨造成が必要)
- 治療に協力的でない方(メンテナンスの継続が難しい)
- 重度の糖尿病や心疾患がある方
- 喫煙習慣があり、改善の意志がない方
これらのリスク因子があっても、必ずしも不適応とは限りません。当院では全身状態、生活習慣、骨の状態をトータルで評価し、「最も安全で確実な治療方法」を提案します。
カウンセリングで何を聞かれるの?
初診カウンセリングでは、患者さんの価値観や生活スタイルまで深くヒアリングをします。
- 食事で困っていることは?
- 「美しさ」と「機能」、どちらを重視するのか?
- 治療にかけられる時間と予算は?
- 将来どうなりたいと考えられているのか?
これらを丁寧に確認しながら、最適なプランをご一緒に考えてさせていただくのが、当院のスタイルです。
他院で断られた方·断念した方
インプラント治療ができないと言われた方へ
- 「噛み合わせが悪く、治療が困難」と診断された。
- 骨が少ない(もしくは薄い)から、手術が難しいといわれた。
- 重度の歯周病によって、インプラント治療を断られた。
他の歯科医院に相談して上記のような診断を受けてしまう方は決して少なくありません。実際、骨が不足しているという理由から、他院でインプラント治療を断られたという患者さんが当院にもご来院されています。
広瀬通り歯科クリニックでは、不足している骨を充填した上でインプラント治療を行う手術(骨造成術※)も行っていますので、他院でインプラント治療を断られた方でもご安心ください。
※骨造成術とは、骨の量や厚みを増やす手術のことを言います。あごの骨が十分でないと、インプラントが固定されにくく、長期間安定した状態を保ちづらくなります。そこで骨造成術を行って骨の厚みと量を増やして上でインプラントを埋入することで、長期的な成功を高めるために行われます。骨誘導再生術(Guided Bone Regeneration ; GBR)、ソケットプリザベーション、サイナスリフト、ソケットリフト、リッジエクスパンジョンなどが骨造成術にあたります。
インプラント治療ができない根本的な原因を知ることが大切
インプラント治療ができない、断られてしまうというケースには理由があります。そこで、治療できないと診断されてしまった根本的な原因を明らかにすることがとても大切です。
骨が少ない、薄いと診断された場合、以下のような要因があげられます。
歯周病を長期間放置し、症状が進行している
歯周病を放置すると、歯を支える骨などの歯周組織が破壊され、骨量が大幅に減少します。歯周病になったら、放置せず早めに治療することが大切です。
合わない入れ歯を長期間使用している
合わない入れ歯を長期間使用していると、噛む時の余分な力が歯肉やあごの骨に加わってしまいます。そして、それをそのまま使用し続けると歯ぐきがやせ、骨量が大幅に減少することがあります。
上あごの歯を失った状態で放置している
上あごの歯を失った状態で放置すると、副鼻腔のうちの上顎洞が拡大し、上あごの骨の量が大幅に減少します。
インプラント治療をお断りする可能性のある方
補綴歯科専門医である当院では、さまざまな症例に対応できる一方で、下記に当てはまる方は、安全面を考慮してインプラント治療をお断りする可能性があります。
- チタンアレルギーをお持ちの方
- 妊娠中の方
- アルコール依存の方
- 全身疾患が進行している方
- あごの骨が小さい方、18歳以下であごの骨が未発達な方
- 毎日の歯磨きなどのケアをしっかりできない方 等
インプラント治療が難しいと判断したケースでも、別の治療法で患者さんのご希望に添える場合もありますので、まずは一度ご相談ください。
※なお、当院の治療方針にご賛同いただけない方、治療に非協力的な方はお断りさせていただきます。
補綴歯科専門医による当院のインプラント治療の特徴
歯を失ってしまった原因を明らかに
「歯を失ってもインプラントを入れればそれで安心」と考えている方が少なくありません。もちろん、それは大きな誤りです。ケガによる破折で失ってしまう方もいらっしゃいますが、大抵の場合はむし歯や歯周病など、お口の健康管理を疎かにしてしまったことが原因である場合が多いです。
たとえ治療が成功して満足のいくインプラント治療が実現できたとしても、そのケアを怠ってしまったら本末転倒です。なぜそうなってしまったのか?また、歯を損失のリスク要因となったものは何なのか?それらを徹底的に調べて、二度と同じような状況を繰り返さないようにすることが大切です。
インプラント治療前に各種検査を実施
最近、一般の歯科医院では、抜歯やインプラントのような出血を伴う処置が大幅に増加しています。しかし、全身疾患を抱える患者さんの中には、一般の歯科医院では治療を受けられず、大学病院への紹介を余儀なくされるケースも少なくありません。
当院ではそのような持病を持つ患者さんが安心して治療を受けられるよう、必要に応じて血液検査を実施するなどして、詳しい説明を行った上で安全な歯科医療環境の提供に努めています。
インプラント治療の手術前検査では、
- CT検査
- 血液検査
- 内科的疾患
- 出血傾向
- 持病·既往歴
などを調べていきます。
当院で使用しているCT撮像装置
補綴の観点から見た長期予後
補綴歯科とは「咬合(かみ合わせ)」や「審美性」までを考慮した総合歯科治療の分野です。インプラントを単なる「人工歯」として入れるだけでは、本当の意味での成功とは言えません。噛み合わせのバランス、咀嚼圧の分散、他の歯との調和がとれてこそ、長期間機能するインプラントになります。
補綴歯科専門医は、補綴設計において、将来起こりうる力の偏りや咬合のズレを予測して治療計画を立てます。これにより10年、20年と機能し続けるインプラントが可能になるのです。
美しさと機能性の両立
見た目が美しく、機能的にも優れていることは、現代の歯科治療の必須条件です。補綴歯科専門医は、口元全体のバランスや笑ったときの歯の見え方、歯肉との境界の自然さまで細かくチェックしながら、最終的な補綴物を製作します。
とくに前歯部のインプラントでは「美しさ=成功」といっても過言ではありません。天然歯と見分けがつかないレベルまで仕上げるためには、補綴装置の色調、形態、光の透過性まで徹底的にこだわる必要があります。
他の歯科医との違いは?
一般歯科医が行うインプラント治療と、補綴歯科専門医である当院の治療との最大の違いは、「全体を診る視点」です。単に欠損部位にインプラントを埋入するのではなく、口腔内全体の健康状態や咬合関係、他の補綴装置との調和を重視して治療にあたります。
また、補綴歯科専門医は「壊れにくく、再治療の少ない治療設計」を得意としています。これにより、患者さんの満足度や将来的なコストパフォーマンスも格段に高くなります。
貸切り状態のプライベート診療
性別や年齢を問わず、ご自身のお口の状態を他の方に知られることはつらいものです。そこで広瀬通り歯科クリニックでは、ほぼ貸切り状態のプライベート診療を全ての方に行っており、他の患者さんとお会いすることはほとんどありません。
そこで当院のインプラント治療は幅広い年代の方に選ばれています。院長は入れ歯専門医でもあるため、不幸にも事故や病気(虫歯や歯周病も含む)、あるいは先天的な理由により永久歯が失われた方の幅広いニーズに応えることができるのが強みです。
インプラント治療10年間保証
当院では、患者さんのインプラントや歯の健康に責任を持って治療を進めたいという思いがあります。医療行為にはその転帰を保証しずらいという側面がありますが、インプラントに万が一破損や不具合が生じてしまった場合には、10年間無償(※)で対応させていただきます。インプラントについて不安や疑問がある方は、お気軽に当院までお問い合わせください。
※インプラント10年保証には条件がございます。不明な点は当院までお問い合わせください。また、歯科治療保証会社ガイドデントのホームページもご参照ください。
インプラント治療の費用と健康保険適用について
治療費の目安と内訳
インプラント治療は高額なイメージがありますが、その理由は「手術+補綴+メンテナンス」がセットになっているからです。
以下は一般的な費用の内訳です。
項目 | 費用の目安 |
---|---|
初診·カウンセリング | 無料 |
CT撮影·精密検査 | ¥10,000~¥30,000 |
インプラント埋入手術(1本) | ¥250,000~¥350,000 |
アバットメント+上部構造 | ¥100,000~¥200,000 |
合計(1本あたり) | ¥350,000~¥550,000 |
※骨造成(GBR)やサイナスリフトが必要な場合、別途50,000~150,000円程度かかります。
これら費用はあくまで目安ですが、補綴歯科専門医である当院の治療では「設計の正確さ」と「補綴の美しさ」によって長期的な満足度が高く、結果的に“コストパフォーマンスが良い”と感じる方が多いです。
健康保険適用の可否について
インプラント治療は基本的に自由診療です。ただし、以下の条件に当てはまる場合は、一部健康保険が適用となるケースもあります。
- 事故や病気による外傷で顎骨を失い、義歯が装着不可能な場合
- 先天的な欠損がある場合(例:先天性無歯症)
- 腫瘍切除後の顎骨再建にインプラントを併用する必要がある場合
ただし、これらは極めて限定的なケースです。多くの患者さんにとっては、自由診療での対応が基本となります。
費用面で迷う方へのアドバイス
費用に対して不安を感じる方も多いのが現実です。しかし、10年~20年と使える歯を手に入れられると考えると、決して高い買い物ではありません。補綴歯科専門医としては、「どの部位を優先すべきか」·「ブリッジや入れ歯と比較してどちらがベストか」をしっかりご説明し、無理のない範囲での選択をサポートしています。
さらに、当院では月々5,000円~の分割払いにも対応しています。デンタルローンやクレジットカード払いにも対応しており、無理なく快適な入れ歯生活を目指すことが可能です。
保険適用外の自由診療となりますが、その価値に見合う快適性と耐久性を提供いたします。
医療費控除についてのご案内
インプラント治療の費用は、医療費控除の対象となります。インプラント治療を含む1年間に支払ったすべての医療費が一定額を超える場合、所得税の一部が戻ってくる制度です。
当院では、必要な書類(領収書や診断書など)の発行に対応しておりますので、お気軽にご相談ください。豊かな生活を送るためのインプラント治療を、より多くの方に受けていただけるよう、経済的な面でもしっかりとサポートいたします。
インプラントオーバーデンチャーとは
通常の入れ歯と何が違うのか?
インプラントオーバーデンチャーとは、入れ歯をインプラントで固定する治療法です。通常の総入れ歯、あるいは部分入れ歯は歯ぐきに乗せる構造ですが、オーバーデンチャーでは2~4本のインプラントに「スナップボタン」のような仕組みで入れ歯を固定します。
このため、「ズレない」·「はずれない」·「しっかり噛める」という大きな利点があります。とくに下顎の総入れ歯に不満を持つ方や片方だけの部分入れ歯にとっては、劇的なQOL(生活の質)の向上が見込めます。
インプラントオーバーデンチャー治療の流れ
ストローマン·ジャパン(株)よりご提供
適応症とそのメリット
インプラントオーバーデンチャーは以下のようなケースに有効です。
- 総入れ歯が不安定で困っている方
- あごの骨が痩せてなかなか入れ歯が合わない方
- 外科的負担を減らしたい方(少数のインプラントで済むため)
メリットとしては
- 噛む力が飛躍的に向上する。
- 入れ歯の安定性が高まり、会話もしやすい。
- 少ないインプラント数で済むため費用も抑えられる。
とくに噛む力が強い方や若年者に有用で、「もっと早くやればよかった」という声も多く聞かれます。ご高齢の方にも、外科的侵襲が少ない点でご好評です。
補綴歯科専門医がインプラントオーバーデンチャーを推奨する理由
補綴歯科専門医がインプラントオーバーデンチャーを推奨する理由は、「全顎的な補綴設計が必要だから」です。咬合(噛み合わせ)の再構築、あごの動きの把握、筋肉や顎関節との調和を見ながら設計するため、高度な知識と技術が求められます。
見た目や機能はもちろん、「取り外し可能でメンテナンスしやすい」という点でも長期的な健康維持に優れた選択肢です。
インプラント周囲炎とは?その予防と対策
初期症状の見極め方
インプラント周囲炎とは、インプラントの周囲組織に炎症が起き、最悪の場合インプラントが脱落する病気です。
初期症状として、
- 歯ぐきの腫れや赤み
- 出血や膿が出る
- インプラントがぐらつく
などがあります。放置すると骨が失われ、再治療も困難になります。
なぜ起きる?原因を解説
主な原因は「プラークの蓄積とバイオフィルム形成」です。天然歯と違い、歯根膜がないため一度感染が進むと進行が早く、気づいたときには深刻化しているケースも少なくありません。また、喫煙、糖尿病、不適切な補綴物の設計などもリスク因子です。
インプラント周囲炎の一例
専門的な予防メンテナンスの重要性
インプラント周囲炎の予防には定期的な「専門的クリーニング」と「咬合(噛み合わせ)チェック」が不可欠です。当院での補綴歯科専門医と選任歯科衛生士による定期診断では、噛み合わせのズレによる力の集中などもチェックし、インプラントに過度な負担がかからないよう微調整します。
また、自宅でのセルフケア指導も重要です。選任歯科衛生士が正しいブラッシング、フロスやインターデンタルブラシの使い方まで丁寧に指導します。
インプラント治療のビフォーアフター症例紹介
実際の症例をご紹介
入れ歯からインプラントに切り替えたことで、あるいは不幸にも抜歯せざるを得なかった状況からインプラント治療を受けた多くの患者さんが「人生が変わった」と実感されています。ここでは、長期間にわたって良好な経過を辿っている実際の症例写真をお見せします。
インプラントは、単に「失った歯を補う装置」ではなく、全体的な健康と見た目の若返りにもつながる人工臓器であり、医療技術となります。
症例1:40代男性/歯ぐきが腫れた
初診時
術中
抜歯後
インプラント埋入後
ヒーリングアバットメント装着後
術後
治療概要 | 下顎左側第一大臼歯の根尖病変による歯周膿瘍に対して消炎処置を行なった上で、抜歯即時インプラント埋入治療を行なった |
---|---|
インプラントの種類と埋入本数 | ストローマンインプラント1本 |
治療期間 | 4ヶ月 |
治療回数 | 4回 |
リスクと副作用 | 外科的処置後の疼痛、インプラント周囲清掃不良によるインプラント周囲炎 |
費用 | インプラント1本:49.5万円 (抜歯料金を含む) |
症例2:30代女性/入れ歯で噛むと痛む・インプラントに変えたい
初診時
模型上とCT上でのインプラントデザイン
術中
アバットメント装着前後
完成した補綴装置
術後16年の口腔内とレントゲン写真
治療概要 | 下顎左側大臼歯欠損に対して、全顎的な補綴治療と下顎左側臼歯部2本のインプラントで3本分のインプラント補綴治療を行なった |
---|---|
インプラントの種類と埋入本数 | アストラテックインプラント2本 |
治療期間 | 12ヶ月 |
治療回数 | 18回 |
リスクと副作用 | 外科的処置後の疼痛、インプラント周囲清掃不良によるインプラント周囲炎 |
費用 | インプラント2本+前方ボンティック1本:(44x2+12)万円 |
症例3:40代女性/左上の奥歯が痛む
初診時
一次手術後口腔内
二次手術後口腔内とレントゲン写真
術後7年の口腔内とレントゲン写真
治療概要 | 上顎左側第二大臼歯の歯肉縁下う蝕に対して抜歯し、大臼歯部にソケットリフトを行って上顎左側臼歯部3本のインプラントで4本分のインプラント補綴治療を行なった |
---|---|
インプラントの種類と埋入本数 | GCインプラント3本 |
治療期間 | 10ヶ月 |
治療回数 | 11回 |
リスクと副作用 | 外科的処置後の疼痛、インプラント周囲清掃不良によるインプラント周囲炎 |
費用 | インプラント3本+ソケットリフト+中間ボンティック1本:(44x3+4.4+12)万円 |
症例4:50代女性/部分入れ歯を入れたが、歯が抜けてしまってうまく噛めない・インプラントに変えたい
初診時
模型上とレントゲン上のインプラントデザイン
上下顎インプラント埋入後レントゲン
上顎インプラント仮歯と下顎ワイヤー矯正中の口腔内とレントゲン写真
完成した上顎インプラント上部構造(ボーンアンカードブリッジ)
術直後
術後14年の口腔内
治療概要 | 上顎歯を段階的にすべて抜歯して、6本のインプラントで12本分の上顎全顎インプラント補綴治療(ボーンアンカードブリッジ)と、下顎両側大臼歯2本のインプラント補綴治療を行なった |
---|---|
インプラントの種類と埋入本数 | ノーベルバイオケアインプラント上顎6本、下顎2本 |
治療期間 | 15ヶ月 |
治療回数 | 19回 |
リスクと副作用 | 外科的処置後の疼痛、インプラント周囲清掃不良によるインプラント周囲炎 |
費用 | インプラント8本+中間ボンティック6本:(44x8+12x6)万円 |
症例5:50代女性/右下が腫れて痛む
初診時
インプラント周囲炎外科処置術中と縫合後、および抜糸後
完成したインプラントオーバーデンチャー(ロケーター使用)
インプラントオーバーデンチャー装着時口腔内とレントゲン
インプラントオーバーデンチャー装着5年後の口腔内とレントゲン
治療概要 | 他院で埋入された下顎右側犬歯部と小臼歯部インプラントのインプラント周囲炎に対して外科的郭清処置を行なってインプラント体を保存した上で、インプラントオーバーデンチャー(下顎部分床義歯、ロケーターアタッチメント使用)を装着した |
---|---|
インプラントの種類と埋入本数 | 既存のバイオホライゾンインプラント下顎2本 |
治療期間 | 6ヶ月 |
治療回数 | 8回 |
リスクと副作用 | 外科的処置後の疼痛、インプラント周囲清掃不良による再度のインプラント周囲炎 |
費用 | インプラント周囲炎外科処置+下顎Co-Cr床インプラントオーバーデンチャー(下顎部分床義歯):(6.6+82.5)万円 |
症例6:70代男性/下の入れ歯がはずれてうまく食べれない・お肉が食べたい
初診時口腔内と義歯装着時
一次手術インプラント埋入後と縫合後
完成した上顎総入れ歯と下顎インプラントオーバーデンチャー(ロケーター使用)
インプラントオーバーデンチャー装着時口腔内
治療概要 | 上顎レジン床総義歯と下顎残存歯の抜歯即時総義歯を装着中であり、下顎前歯部に2本のインプラントを埋入して、上顎チタン床総義歯、下顎インプラントオーバーデンチャー(下顎Co-Ct床総義歯、ケーターアタッチメント使用)を装着した |
---|---|
インプラントの種類と埋入本数 | GCインプラント下顎2本 |
治療期間 | 6ヶ月 |
治療回数 | 9回 |
リスクと副作用 | 外科的処置後の疼痛、インプラント周囲清掃不良によるインプラント周囲炎、下顎前方偏位による上顎義歯への突き上げ |
費用 | インプラント2本+上顎Ti床総義歯+下顎Co-Cr床インプラントオーバーデンチャー(総義歯、ロケーター使用):(22x2+71.5+79.2)万円 |
インプラント治療後のメンテナンスと長期管理
定期検診が必須な理由
インプラントは「入れて終わり」ではありません。むしろ、装着後のメンテナンスこそ成功のカギです。補綴歯科専門医としては、咬合(かみ合わせ)のわずかな変化や、清掃不良による炎症の兆候など、早期に発見して対処することが重要だと考えます。
最低でも半年に1回の定期検診が推奨されており、以下のチェックを行います。
- インプラント周囲の歯ぐきの状態を確認
- 歯垢·歯石とバイオフィルムの除去(専門器具を使用)
- かみ合わせの変化の確認と調整
- 必要に応じてレントゲン撮影
インプラント周囲炎などのトラブルを未然に防ぐためにも、メンテナンスは欠かせません。
患者さんが自宅でできるケア方法
日々のケアも非常に大切です。補綴歯科専門医が推奨する自宅ケアは以下の通りです。
- 柔らかめの歯ブラシで、インプラント周囲をやさしくブラッシング
- デンタルフロスや歯間ブラシで補綴装置の間を清掃する
- 電動歯ブラシも活用(振動が強すぎない機種)する
広瀬通り歯科クリニックでは、選任の歯科衛生士が患者さんお一人おひとりの口腔内環境に応じた清掃方法を指導することで、長期安定を実現します。
インプラントが長持ちする人の特徴とは?
実際に10年以上トラブルなく使用されている患者さんには、共通点があります。
- 定期検診を欠かさない
- 丁寧な歯磨きを継続している
- 噛み合わせに違和感があればすぐに歯科医院に相談する
- 食習慣が安定している(過度な硬い物を避ける)
こうした心がけが、インプラントの寿命を大きく左右します。補綴歯科専門医は、こうした“習慣形成”の支援も重要な役割と考えています。
インプラントトラブルの早期発見
主な原因は「プラークの蓄積、バイオフィルム形成」です。天然歯と違い、歯根膜がないため一度感染が進むと進行が早く、気づいたときには深刻化しているケースも少なくありません。また、喫煙、糖尿病、不適切な補綴装置の設計などもリスク因子です。
よくある質問(FAQ)
インプラントの素材は何ですか?
基本的にインプラント体(フィクスチャー、人工歯根)そのものはチタンもしくはチタン合金、上部構造(人工歯冠)はセラミックスもしくは金属からできています。チタン合金は金属アレルギーを起こしにくいと言われていますが、まれにチタンアレルギーを持つ方もいらっしゃいます。その場合、国内未承認ながらセラミックスでできたインプラント体(フィクスチャー、人工歯根)を使用することもあります。
歯周病でもインプラント治療はできますか?
いいえ。歯周病を改善しないと、インプラントへの悪影響が大きく、インプラントがダメになってしまう可能性があります。当院は歯周病治療も専門的に行っており、まずは歯周病治療を行って、お口の環境を改善していきます。
インプラントの手術は痛いですか?
手術は局所麻酔で行うため、ほとんど痛みを感じることはありません。術後も痛み止めを処方されるため、多くの方が「親知らずを抜いたときより楽だった」とおっしゃいます。
インプラント手術後はすぐに日常生活が過ごせますか?
術直後は飲酒、激しい運動、長湯などを控えていただきますが、それ以外は日常と同じようにお過ごしいただけます。
治療期間が長いと聞いて不安です。短くすることはできますか?
骨の状態が良好で、条件が揃っていれば即時埋入·即時負荷といった短期間での治療も可能です。ただし、長期的な安定性を重視するなら、数ヶ月の治癒期間を設ける方が安全です。
インプラントは何年くらい持ちますか?
正しいメンテナンスを続ければ、10年、20年以上使えるケースも珍しくありません。実際、20年以上問題なく機能している症例も数多く報告されています。
金属アレルギーがあってもインプラントはできますか?
インプラントの素材である純チタンは非常に生体親和性が高く、金属アレルギーのリスクは極めて低いです。ただし、事前にパッチテストなどで確認することも可能です。
インプラントがダメになったら、再治療はできますか?
状況によりますが、骨の状態が良好なら再度インプラントを行うことも可能です。骨が失われている場合には、骨造成などの処置が必要になりますので、早期発見·早期対応が大切です。
まとめ
インプラント治療は“人生を変える補綴”である
インプラント治療は単なる「歯の治療」ではありません。それは「噛む」「話す」「笑う」ことを取り戻す、“人生の質”を高める治療です。とくに補綴歯科専門医である当院の治療では、美しさと機能性、そして長期的な安定を同時に手に入れることが可能です。
ここでは、インプラントの構造から始まり、インプラントオーバーデンチャー、インプラント周囲炎といった具体的な話題、さらには治療の流れ、費用、他治療との比較に至るまで幅広く解説し、当院の症例をご提示しました。
補綴歯科専門医は、歯一本ではなく「口全体」·「人生全体」を診る視点で治療にあたります。あなたが再び心から笑えるように、そして生涯にわたって快適に食事ができるように──そのための最善策一つが、インプラント治療と考えています。