歯周病治療のビフォーアフター紹介
症例1:20代女性・軽度歯肉炎/歯肉から出血する・前歯のすきっ歯を治したい
20代後半の女性で、歯ぐきの出血と上の前歯のすきっ歯を治したいことを主訴に来院されました。
検査の結果、全顎の歯肉炎と診断。適切な歯ブラシ方法の指導とバイオフィルム除去で歯肉炎の改善が得られ、その後にすきっ歯を治すために、上顎中切歯のダイレクトボディングを行いました。
初診時

歯肉炎改善後

メインテナンス開始時(ダイレクトボンディング後)

| 治療概要 | 全顎的に歯周基本治療を行ない、上顎両側中切歯のダイレクトボンディング処置を行った |
|---|---|
| メインテナンス開始までの治療期間 | 1ヶ月 |
| メインテナンス開始までの治療回数 | 3回 |
| リスクと副作用 | ブラッシング不良とバイオフィルム再形成による歯肉炎の再発 ダイレクトボンディグ部の着色と破折 |
| 費用 | 歯肉炎に対する歯周基本治療:2.75万円 ダイイレクトボンディング2本:4.4万円x2 |
症例2:30代女性・中等度慢性歯周炎・喫煙者/左下の歯肉が腫れて膿が出てきた
30代後半の女性で、数年間放置していた左下奥歯の歯ぐきの腫れと排膿を主訴に来院されました。
検査の結果、左下第一大臼歯に重度の骨吸収が確認され、また全顎的な中等度慢性歯周炎と診断しました。保存不可と診断した左下第一大臼歯は残念ながら抜歯となりましたが、禁煙指導を行いながら歯周基本治療を行なった結果、歯周炎の改善、歯肉のメラニン色素沈着の軽減が得られました。ほぼ禁煙されたことから、上の前歯の矯正治療と抜歯した左下第一大臼歯に入れ歯を装着し、メインテナンスに移行しました。
初診時

歯周基本治療後

メインテナンス開始時(上顎矯正治療と下顎義歯装着後)

メインテナンス開始6年後

| 治療概要 | 下顎左側第一大臼歯の抜歯と全顎的な歯周基本治療を行なった |
|---|---|
| メインテナンス開始までの治療期間 | 6ヶ月 |
| メインテナンス開始までの治療回数 | 12回 |
| リスクと副作用 | ブラッシング不良とバイオフィルム再形成による歯周炎の再発 上顎前歯部矯正治療後の後戻り |
| 費用 | 歯周炎に対する歯周基本治療:22.5万円 |
症例3:30代女性・中等度慢性歯周炎・喫煙者・1型糖尿病/上の前歯にすき間があいてきた・ブラッシング時の出血が気になる
30代後半の女性で、幼少期から1型糖尿病に罹患されていました。他の歯科医院に通院されていましたが、歯ぐきからの出血が続き、前歯にすき間が生じてきたことから当院を受診。
検査の結果、全顎的な中等度慢性歯周炎と診断しました。糖尿病かかりつけ医と連携をとり、禁煙指導を行いながら歯周基本治療を行なった結果、歯周炎の改善とHbA1Cの減少(糖尿病の改善)が得られましたが、喫煙習慣は継続しています。上の前歯の歯冠補綴装置を装着し、メインテナンスに移行しました。
初診時

歯周基本治療終了時(上顎前歯暫間冠装着中)

メインテナンス開始時(上顎前歯部補綴処置後)

| 治療概要 | 全顎的な歯周基本治療と上顎前歯部補綴治療を行なった |
|---|---|
| メインテナンス開始までの治療期間 | 6ヶ月 |
| メインテナンス開始までの治療回数 | 14回 |
| リスクと副作用 | ブラッシング不良とバイオフィルム再形成 血糖コントロール不良と喫煙習慣による歯周炎の再発 |
| 費用 | 歯周炎に対する歯周基本治療:24.5万円 |
症例4:50代女性・中等度慢性歯周炎・2型糖尿病/上の前歯にすき間があいてきた・歯ぐきから出血する
50代前半の女性で、2年前から2型糖尿病と診断され投薬と食事療法を行っていました。他の歯科医院に通院されていましたが、歯ぐきからの出血が続き、前歯にすき間が生じてきたことから当院を受診。
検査の結果、全顎的な中等度慢性歯周炎と診断しました。糖尿病かかりつけ医と連携をとりながら歯周基本治療を行なった結果、歯周炎の改善とHbA1Cの減少(糖尿病の改善)が得られました。上の前歯の歯冠補綴装置を装着し、メインテナンスに移行しました。
初診時

歯周基本治療後

メインテナンス開始時(上顎前歯部補綴処置後)

メインテナンス開始8年後

| 治療概要 | 全顎的な歯周基本治療と上顎前歯部補綴治療を行なった |
|---|---|
| メインテナンス開始までの治療期間 | 8ヶ月 |
| メインテナンス開始までの治療回数 | 11回 |
| リスクと副作用 | ブラッシング不良とバイオフィルム再形成 血糖コントロール不良による歯周炎の再発 |
| 費用 | 歯周炎に対する歯周基本治療:26万円 |
症例5:60代女性・重度慢性歯周炎・2型糖尿病/歯がぐらぐらする・歯ぐきの腫れが治らない
60代後半の女性で、他の歯科医院に10年間通院されていましたが、右上犬歯がぐらぐらし始め、歯ぐきの腫れも治らないことから当院を受診。
検査の結果、全顎的な重度慢性歯周炎と診断しました。右上犬歯は抜歯して、歯周基本治療を進めたものの、歯周炎の改善が得られず全身疾患の関与を疑い内科医の受診を勧めたところ、2型糖尿病と判明。内科のかかりつけ医と連携をとりながら、再び歯周基本治療を行なった結果、歯周炎の改善とHbA1Cの減少(糖尿病の改善)が得られました。その後、メインテナンスに移行しました。
初診時

歯周基本治療後(メインテナンス開始時)

メインナンス開始6年後

| 治療概要 | 上顎右側犬歯の抜歯と全顎的な歯周基本治療を行なった |
|---|---|
| メインテナンス開始までの治療期間 | 16ヶ月 |
| メインテナンス開始までの治療回数 | 15回 |
| リスクと副作用 | ブラッシング不良とバイオフィルム再形成 血糖コントロール不良による歯周炎の再発 |
| 費用 | 歯周炎に対する歯周基本治療:34万円 |
症例6:20代女性・侵襲性歯周炎/上の前歯がぐらぐらする・歯ぐきから出血する
20代前半の女性で、10代後半から歯ぐきからの出血があったものの、放置していたとこと、上の前歯がぐらぐらしてきたことから当院を受診。
検査の結果、侵襲性歯周炎と診断しました。適切な歯ブラシ方法の指導と徹底した歯周基本治療を行なった結果、歯周炎の改善が得られました。上の前歯の暫間固定を施し、メインテナンスに移行しました。
初診時

歯周基本治療後(メインテナンス開始時)

メインテナンス開始4年後

| 治療概要 | 全顎的な歯周基本治療 |
|---|---|
| メインテナンス開始までの治療期間 | 5ヶ月 |
| メインテナンス開始までの治療回数 | 6回 |
| リスクと副作用 | ブラッシング不良とバイオフィルム再形成 二次性咬合性外傷による歯周炎の再発 |
| 費用 | 歯周炎に対する歯周基本治療:22万円 |
症例7:40代男性・侵襲性歯周炎/上の前歯がぐらぐらする
40代後半の男性で、20代前半から歯ぐきからの出血があり、歯ブラシを頑張っていたとのこと。かかりつけ歯科医で診てもらっていたが、上の前歯がぐらぐらしてきたことから当院を受診。
歯周病原細菌検査の結果から、侵襲性歯周炎の発症に関与するとされるA.a.菌が検出され、侵襲性歯周炎と診断しました。歯ブラシ方法は比較的良好であるものの、夜間の歯ぎしりが著明で、歯周組織が大きく破壊されていたため、徹底した歯周基本治療を行ない、ナイトガードを装着してもらった結果、A.a菌は消失し、歯周炎の改善が得られました。長期海外出張中であることから、上の前歯の暫間固定を施し、帰国時ごとのメインテナンスに移行しました。
初診時

初診時CTおよびパノラマ所見


初診時 歯周病原細菌検査結果
初診時(検体1)の歯周病原細菌検査1
A.a.菌が検出された
初診時(検体1)の歯周病原細菌検査2
健常菌が検出されずペリオスコアは極端に高い
初診時 染め出し後(ブラッシングは比較的良好)

歯周基本治療後の口腔内およびパノラマ所見(メインテナンス開始時)


歯周基本治療後の歯周病原細菌検査結果
歯周基本治療後(検体2)の歯周病原細菌検査1
A.a.菌は消失した
歯周基本治療後(検体2)の歯周病原細菌検査2
健常菌が増え悪玉菌が減ってペリオスコアは改善した
歯周基本治療中に使用しているナイトガード(前歯部の圧痕が著明)

歯周基本治療後のナイトガード装着時

メインテナンス開始2年後の口腔内およびパノラマ所見


| 治療概要 | 全顎的な歯周基本治療 |
|---|---|
| メインテナンス開始までの治療期間 | 4ヶ月 |
| メインテナンス開始までの治療回数 | 6回 |
| リスクと副作用 | ブラッシング不良とバイオフィルム再形成 夜間のブラキシズムと二次性咬合性外傷による歯周炎の再発 |
| 費用 | 歯周炎に対する歯周基本治療:34万円 ナイトガード:4.4万円 |
歯周病予防
再発させないために必要な3つのポイント
残念ながら、歯周病は治る病気ではないことから、炎症がなく健康的な状態(寛解)を維持していくことが大切です。つまり、歯周病は一度治療しても放置すれば再発する慢性疾患のため、継続的な予防管理が非常に重要となってきます。
1.毎日のセルフケア
ご自身に合った適切なブラッシングを続けることが最も大切です。患者さんによっては、歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやデンタルフロス、ウォータージェットなどを併用することで、歯周ポケットや歯間部の汚れも除去できます。
2.定期的なプロケア
歯周病の原因であるバイオフィルムは3ヶ月程度で形成されることから、3ヶ月に1回を目標に、歯科医院での歯周ポケット検査とプロフェッショナルクリーニング(PMTC)を受けることが理想的です。これにより、口腔内の変化を早期に発見・対応できます。
3.生活習慣の見直し
バランスの取れた食事、十分な睡眠、ストレス管理、禁煙など、全身の健康と歯周病予防は密接に関係しています。
当院では、それぞれの患者さんに合わせた予防プログラムをご提案しています。歯周病認定歯科衛生士がお一人おひとりの生活習慣やお口の状態に合わせた指導を行い、「治す歯科」から「守る歯科」へと進化した診療を提供しています。
よくある質問
歯周病は完全に治すことができますか?
残念ながら完治という言葉はあてはまりません。つまり歯周病になる前の状態に完全に戻すことはできないということです。でもご安心ください。歯周病の進行を食い止めて炎症のない健康な状態に改善し、それを維持して美味しい食事を摂っていくことは可能です。
治療中に痛みはありますか?
いいえ。歯周病治療においては、必要に応じて麻酔を使用することもあるので、強い痛みを感じることはほとんどありません。術後は軽い違和感が出る場合もありますが、当院では術後のケアにも細心の注意を払っています。
どのくらいの頻度で通院が必要ですか?
治療の進行状況や重症度によりますが、最初は週1~2回、安定後は1~3ヶ月に1回の通院が目安です。定期的に通院していただくことが歯周病の再発防止には欠かせません。
喫煙していても治療は受けられますか?
可能です。喫煙は歯周病の進行や治療効果に悪影響を及ぼします。治療と同時に禁煙に取り組むことで、より良い結果が得られます。
歯周病治療と一緒にインプラントもできますか?
可能です。ただし、歯周病が進行している状態でのインプラントは失敗のリスクが高まるため、まずは歯周病の寛解が必要です。当院では歯周病治療と補綴処置(インプラント含む)を連携して進めるていくため、安心して治療に取り組めます。
まとめ
歯を守るために、歯周病専門治療を受けましょう
歯周病は、知らぬ間に進行し、気づいたときには歯が抜けていた…というケースも少なくありません。しかし、早期発見・早期治療を行い、適切なケアを続けることで歯は守れます。
当院では、歯周病認定歯科衛生士と補綴歯科専門医が連携し、単なる炎症の除去にとどまらず、再発を防ぎ、見た目と機能の両方を回復する治療を提供しています。歯を守るだけでなく、将来的なインプラントや補綴治療を見据えた「トータルプラン」であなたの口腔健康をサポートします。
「歯ぐきが腫れている」、「出血がある」、「口臭が気になる」など、どんな些細な症状でも、早めの受診がカギです。健康な歯と笑顔を守るために、ぜひ当院の歯周病専門治療をご検討ください。

