インプラントに関するよくある質問

インプラントに関するよくある質問

インプラントって何ですか?

インプラントは、体内に埋め込んでいく医療用機器・材料の総称です。
歯が無い、または失ってしまった場合に、あごの骨(顎骨)に埋め込む人工歯根はインプラントの一つで、正確には歯科インプラントと呼ばれます。
最近では、歯科インプラントの意味で「インプラント」という言葉が使用されてきています。

インプラント治療とはどのような治療ですか?

歯が無いところのあごの骨(顎骨)に、チタン製でスクリュー形状の人工歯根を埋め込んで、その人工歯根に歯のかぶせ物を付けていく治療法です。
チタンは生体との親和性が良く、アレルギーを起こしにくい材料です。
これを歯が無いところのあごの骨(顎骨)に埋め込んでいくことにより、1本の歯が無い場合から全部の歯が無い場合にまで適用して、失われた歯を補う治療法となります。

インプラント治療は誰でも受けられますか?

条件が満たされれば、どなたでも受けられる治療法です。
外科手術が必要であることから、全身状態とお口の中の状態を加味して判断していきます。
高齢の方でも、条件が良ければ可能な治療法です。

インプラント治療の手順はどのように進むのですか?

①インプラントを埋め込む外科手術、②インプラントに付けるかぶせ物の製作とその装着、③定期検査 の順に進めていきます。
インプラントを埋め込んだと同時に仮のかぶせ物を装着する場合もありますが、通常はインプラントとあごの骨(顎骨)の結合を3ヶ月程度待ってから、歯のかぶせ物を製作していきます。
インプラントを埋め込む手術には1回法と2回法があり,2回法は埋め込んだインプラントの上を一度縫合してインプラントとあごの骨(顎骨)の結合を待った後に、2回目の手術をして歯のかぶせ物を製作していきます。

広瀬通り歯科クリニックでは、世界中で最も多く使用され高い評価を受けているストローマン社(スイス)のインプラントを使用しており、できるだけ1回法による手術を行なって、患者さんの負担を減らすよう努めています。

インプラント手術は痛いですか?

術中に痛みを感じることはありません。不安な方には静脈内鎮静法(ほぼ寝ている状態)の併用をお勧めします。
埋め込む本数にもよるのですが、大きな手術ではなく、1〜2時間で終わる小手術にあたるもので、局所麻酔のみで行うのが一般的です。
手術後は、麻酔が切れた時に一時的に多少の痛みや腫れを感じることがありますが、処方した痛み止めを用いることによって解決されることがほとんどです。
手術に対する恐怖心が強い方には、静脈内鎮静法の併用をお勧めしています。
全身麻酔とは違い、歯科麻酔専門医による処置にて、よりリラックスした環境で安心して手術を受けていただけます。

インプラント治療が終わるまではどのくらいですか?

4ヶ月から1年程度です。
あごの骨(顎骨)の状態や埋める場所、お口全体の状態や全身状態によって異なるのですが、通常4ヶ月から1年程度と思っていただければよいでしょう。
インプラントとあごの骨(顎骨)がしっかりと結合するまでにはある程度の期間が必要です。
手術後の状態を確認しながら、慎重を期して歯のかぶせ物を装着する時期を考えていきます。

インプラント治療後に飛行機に乗れますか?

乗れます。
日本国内旅行や海外渡航での保安検査に不安をお持ちのことと思います。
埋め込んだインプラントは金属製(チタン製)ですが、飛行機に乗るための保安検査で引っかかることはほぼありません。
ご安心してご搭乗ください。

インプラント治療後に病院でのMRI検査やCT検査を受けられますか?

インプラントの上部に磁石が付いているとMRI画像が乱れるので要注意です。
またインプラントが埋まっていることによりCT画像診断が影響されることもあります。

磁石の付いたインプラントで入れ歯がはずれないようにする治療法がありますが、この場合とくに頭部のMRI検査を受けるにあたっては注意が必要で、検査前に医師にご相談ください。
またCT画像は金属に影響を受けるので、インプラントのみならず金属製の歯のかぶせ物の存在によっても、少なからずCT画像診断に影響します。

広瀬通り歯科クリニックでは、インプラントに磁石を用いた入れ歯の製作は全く行わず、別の構造物(ロケーターアタッチメントやバーアタッチメントなど)を用いて入れ歯をはずれにくくするインプラントの活用法を選択しています。
MRI撮影には全く支障ありませんので、ご安心ください。

インプラント治療以外の方法はありますか?

歯が無い、あるいは失ってしまった場合のインプラント以外の治療法としては、①取り外しができる入れ歯治療と②両隣の歯を削ってかぶせ物とするブリッジ治療があります。
その他に他の部位の歯を抜歯して移植する治療法もあります。
それぞれの方法には適応症があり、また利点・欠点があるので、歯科医師とよく相談の上で決められると良いでしょう。

広瀬通り歯科クリニックでは、患者さんそれぞれの状態を考慮したインプラントだけにとらわれない最善の治療方法をご提案いたします。

インプラント治療の欠点は何ですか?

外科手術が必要で全身状態に影響されること、治療期間が比較的長くなること、天然の歯と比較すると感染に弱いことなどが挙げられます。
インプラントを埋める部位に骨(顎骨)が少ないと、骨(顎骨)を増やす外科処置が必要で、外科手術が多岐に渡ってしまうこともあります。全身状態が不良であれば外科手術のリスクも高まるので、全身状態の改善が最優先となって、治療期間が延長します。
他の歯に歯周病が存在すれば、歯周病治療が優先されます。

インプラントの寿命はどれくらいですか?

ひとくちには述べられませんが、10年残存率は90%を超えるというデータがあります。
噛み合わせの強弱や、ご自身あるいは歯科医院でのメンテナンス状況、全身状態の変化などに依存するので、一概に述べることは困難です。
日常での口腔ケアをしっかり行なっていただき、定期的な歯科医院でのメンテナンスを受けていただくことがインプラントを長持ちさせる秘訣でしよう。

インプラント治療に保証はありますか?

基本的に医療行為に保証はありません。
長期的な患者さんの体調の変化やお口の中の変化、噛み合わせの変化などを予測することは困難で、人間の体は予想外のことも多々起こり得ます
そのため,歯科医院への定期的な通院をお願いし、何らかの変化はないかどうか、問題発生の予兆はないかどうかなどを診せていただいています。

広瀬通り歯科クリニックでは、専門の保証機関である「ガイドデント」から定められた資格条件に基づいた認定を受け、患者さんが任意に保証契約をしていただけます。これにより「インプラント10年保証書」が発行され、インプラントの再手術や歯のかぶせ物の再製作などの治療を無償で受けることができます(当院もしくはガイドデント指定の他院にて)。
ただし定期的な通院に応じていただけない場合は対象外となりますので、ご協力をお願いいたします。

インプラント治療後に起こる可能性のある問題って何ですか?

手術直後の問題、インプラントが骨と結合しない、見た目や発音などの違和感の問題、長期経過後の問題が挙げられます。
手術後数日間は腫れや痛み、出血などが起こることがあります。
インプラントがあごの骨と十分に結合せず(ディスインテグレーション)、グラついたり、脱落したりすることがあります。
インプラント周囲の歯ぐきが退縮すると見た目が不自然であったり,インプラントが露出することがあります。またとくに前歯のインプラントでは、かぶせ物の装着後に発音に違和感を生じることがあります。
インプラント周囲の歯ぐきが、歯周病のように炎症を起こすことがあります(インプラント周囲粘膜炎インプラント周囲炎)。またインプラントの被せ物に強い力がかかると、かぶせ物の破損や噛み合わせのトラブルが生じることがあります。

広瀬通り歯科クリニックでは、これらの問題が生じることの無いように、手術前の適切な診断、術中に侵襲に少ない外科処置、術後の十分な経過観察、適切なかぶせ物の選択と調整、術後の確実な定期検査に努めております。

インプラントの費用はどれくらいですか?

お口の状態によって異なりますが、概ね1本40万円前後です。
インプラント治療は保険治療の適用外で自由診療となり、費用の7割は歯科医院の技術的、時間的経費に相当します。現在さまざまなメーカーのインプラントシステムが存在しますが、費用的にほとんど違いはないので、インプラントシステムの違いで治療費用が異なることはありません。
歴史的に実績があり、信頼性の高いメーカーのインプラントシステムの使用が望まれます。

あごの骨が少なくてインプラントは出来ないと言われたのですが?

あごの骨(顎骨)を増やす方法があります。
インプラントを埋める部位の骨(顎骨)に、ご自身の骨(顎骨)や人工骨材料を足すことより、インプラントを埋めるのに足りない部分に骨様組織を造成する方法(GBR)です。
外科的侵襲が増えて治療期間も延長することから,歯科医師と十分にご相談ください。

広瀬通り歯科クリニックでは無料でご相談を承ります。
種々の治療法やそのリスクなどもご説明いたしますので,お気軽にご相談ください。

歯ぎしりがあるのですがインプラントは出来ますか?

歯ぎしりへの対策を行えば、治療可能です。
歯ぎしりは身体にとって必要な物と考えられていますが、歯とその周囲組織、筋肉や顎関節などに悪影響を及ぼすことがあります。
インプラントにも当然影響してくるので、歯ぎしりに対する何らかの対応策が必要です。
一般的には、「ナイトガード」と呼ばれるマウスピースを夜間就寝時に使用してもらうことが多いです。

広瀬通り歯科クリニックでは、ナイトガード装着のみならず、歯ぎしりや強い噛みしめを生み出すお口の筋肉に着目し、アラガン社のボトックスを注入することで筋肉の活動を抑える治療法も適用しています。
詳しくは無料相談をご利用ください。

インプラント手術後のあごに麻痺が出たとの記事を読んだことがあるのですが大丈夫ですか?

術前の精密検査と診断によってリスクを回避します。
あごや唇、頬に麻痺が起きてしまうのは、下あごの下歯槽神経を傷つけてしまった場合が多いです。
そこで、このような偶発症を防ぐために術前検査、とくにCT画像検査を行なって、下歯槽神経を傷つけないインプラントの長さと埋め込む方向をしっかりと診断し、コンピューター上のシュミレーションを行います。
さらにシュミーレーションした位置に正確に埋めていくためのガイドを製作して手術に用います。
このようにリスク回避の方策をとった上で、実際の手術ではエラーが生じないよう丁寧に行い、無理が生じればインプラント埋め込みの中止を決断することもあります。

金属アレルギーがあるのですが,インプラントは大丈夫ですか?

心配な方はチタンの金属アレルギー検査をお勧めしています。
インプラントは純チタンもしくはチタン合金からできているものがほとんどです。
チタンは整形外科領域のボルトなどにも使用されているように、整体親和性が高く、金属アレルギーが少ない金属です。
しかし、チタンによる金属アレルギーも報告されていることから、ご心配な方はチタンの金属アレルギー検査をお勧めします。
海外では非金属のジルコニア製のインプラントも使用されていますが、日本国内では未承認です。

その日から食べることのできるインプラント治療があるとお聞きしましたが?

インプラントに負荷がかからない範囲で手術当日から食事できます。
また、全ての歯を抜歯しても、複数本のインプラントを支えとした場合は埋め込み当日から食事が可能です。

前歯のインプラント治療は、他の噛み合う歯があれば、1本でも手術当日から仮歯が装着され,食事が可能です。
また奥歯のインプラント治療は、埋め込んだインプラントに負荷がかからない範囲で、他の噛み合う歯での食事が可能です。
オールオンフォー」と呼ばれる、全ての歯を抜歯して、あるいは全ての歯が無い状態に対して複数本のインプラントを支えとした仮歯を手術当日に装着し、食事を可能とする治療法もあります。

インプラント治療後の定期検査って何をするのですか?

インプラントしたかぶせ物の状態とインプラント周囲粘膜と骨(顎骨)との結合状態を確認し、何か問題があればその原因を探って対応します。
かぶせ物の異常がある場合には噛み合わせの問題、歯ぎしり、食いしばりによる問題が疑われます。「インプラント周囲粘膜炎」と呼ばれる周囲粘膜の炎症は、かぶせ物の形態の問題やご自身のブラッシングの不備が疑われます。
「インプラント周囲炎」と呼ばれる周囲骨(顎骨)が溶け出している場合は、かぶせ物の異常やインプラント周囲粘膜炎の問題が対処されずに放置された結果生じます。
そこでこの「インプラント周囲炎」となってしまう前に、定期的に検査することが望ましいのです。

広瀬通り歯科クリニックでは、日本歯周病学会ならびに日本臨床歯周病学会認定歯科衛生士が常勤しており、インプラント治療後のかぶせ物も天然の歯と同様に詳しくチェックし,問題があれば歯科医師と協働して対処しています。