虫歯と精密根管治療に関するよくある質問
虫歯は自然に治りますか?
いいえ。自然に治ることはありません。
虫歯は放置すると必ず進行し、歯の神経組織(歯髄)にまで達して激痛を引き起こすことになります。その進行速度はまちまちですが、若い方ほど進行が早い傾向にあります。初期の虫歯でも自然に治ることはなく、何らかの対応が必要となってきます。
初期段階では、虫歯を除去せずに(削ることなく)、フッ素塗布や丁寧な歯ブラシなどで虫歯の進行を抑制することが可能ですが、あくまでも早期発見が前提です。歯科医院への早めの受診や、定期検査を受けていただくことをおすすめします。
虫歯治療にはどれくらいの期間がかかりますか?
軽度であれば1回で終了します。中等度〜重度では数回かかることがあります。
虫歯の進行程度によって治療回数は変わります。
しみる程度、あるいは着色程度の軽度、つまりエナメル質のみ、あるいは象牙質まで軽度に進行している虫歯であれば、虫歯部分を除去してその穴を埋めていくことになりますが、1回で終了します。
冷たい水に強くしみる、あるいは症状がなくとも象牙質に深く達している虫歯であれば、虫歯部分を除去して歯髄を温存(バイタルプルブセラピー、VPT)するようにしながら、その穴を埋めていきます。虫歯除去後に問題がないかどうかの確認が必要なため、1〜2回の通院が必要です。
ズキズキ痛んで寝られないほどの症状がある場合、象牙質から歯髄にまで虫歯が達しており、歯の神経内部にまで虫歯菌の感染が進んでいるので、歯の神経を除去する処置(抜髄処置)が必要です。この場合歯の神経が存在する歯の根の部分(根菅)の治療(根管治療)を行い、その後に歯の被せ物が必要となることもあり、4〜5回の通院が必要であることが多いです。
広瀬通り歯科クリニックでは、可能な限り神経を温存させ、神経を除去する抜髄処置を避けた虫歯治療(バイタルプルブセラピー、VPT)を行なっています。無料相談をぜひご利用ください。
虫歯治療は痛いですか?
いいえ。現在の虫歯治療はほとんど痛くありません。
多くの虫歯治療では局所麻酔を行うことから、麻酔針の刺入時を除いて治療に痛みを感じることはほとんどありません。麻酔針の刺入時においても表面麻酔を塗布することもあり、ほぼ無痛で治療を受けることができるでしょう。
ただし、ズキズキ痛んで抜髄処置が必要な場合には、歯髄組織の炎症が進行していることから、局所麻酔が効きづらいこともあります。このような場合は、一旦炎症を抑える処置(消炎処置)を行なって、後日に抜髄処置を行うほうが局所麻酔の効果が得られやすいこともあります。
虫歯を削った後の詰め物や被せ物はどのくらいもちますか?
一般的には5〜10年ほどです。
詰め物や被せ物の寿命は、使用する材料や噛み合わせの状態、お口の清掃状態によって変わります。保険適応の詰め物(レジン充填、レジンインレー)や被せ物(銀歯、CAD/CAM冠)よりも、自由診療で行われるダイレクトボンディング、セラミックインレー、ゴールドインレー、セラミック冠のほうが耐久性や見た目に優れ、長持ちする傾向にあります。ただし,定期的な歯科医院でのメインテナンスとご自身による適切なセルフケアが前提となります。
広瀬通り歯科クリニックでは、多くの施術実績を有した補綴歯科専門医である院長が、虫歯治療や審美的回復を目的に専門的診断のもとダイレクトボンディング、ゴールドインレー、セラミック冠による修復を行います。無料相談をぜひご利用ください。
虫歯は口臭の原因になりますか?
はい。虫歯の存在は口臭の大きな原因の一つです。
虫歯が進行すると細菌が繁殖し、歯の内部で腐敗が進み悪臭がするようになります。とくに歯髄にまで進行した虫歯は強い口臭の原因となってきます。
口臭の原因には、他にも歯周病や口腔乾燥、舌の汚れなどがあり、口臭があるからといって虫歯だとは限りません。
精密根管治療とは何ですか?
歯の神経が存在する歯の根の部分(根菅)を精密に清掃・消毒して、歯を保存する治療のことです。一般的には自由診療で行われます。
保険治療で行われる通常の根管治療では清掃しきれない細かい感染組織を、歯科用顕微鏡(マイクロスコープ)や高精度機器、保険適用外の殺菌性に優れた材料(MTAセメントなど)等を使用して丁寧に処置するのが「精密根管治療」です。
通常の根管治療と比較して症状の再発を防ぐ確率が高く、歯を抜かずに保存できる可能性が大きいことが特徴となります。
また、難治性の根管治療に効果的とされ、長期間治療しても治らない症例にも有効です。
広瀬通り歯科クリニックでは、すべての根管治療に対して精密根管治療を行なっています。なかなか治らない根管治療でお悩みの方は、まずは無料相談をご利用ください。
精密根管治療の利点は何ですか?
通常の根管治療の再発リスクを下げて、歯を長持ちさせられることです。
精密根管治療においてはCT検査による診断と、マイクロスコープなどの拡大視野による根管内の細かな観察と処置、ラバーダム防湿法による感染リスクの低減などが図られることによって、再発や治療の失敗のリスクを最大限に減らすことができます。その結果、ご自分の歯の保存率が向上して、将来的な抜歯やインプラントを避けるための選択肢となり得ます。
大切な歯をできるだけ残したい方には有効な治療法だといえるでしょう。
精密根管治療の欠点は何ですか?
保険適用外(自由診療のみ)で費用が高く、1回の治療時間が長いことです。
精密根管治療は、専用の機材を必要とし、専門のトレーニングを受けた歯科医師が時間をかける治療となるため、費用が高くなります。1回の治療時間も長くなり、患者さんの負担もやや大きくなりがちです。
一方、これらの欠点を上回る治療の成功率でご自分の歯が守られることを考慮すると、将来への健康の投資と考えていただくこともできるでしょう。
広瀬通り歯科クリニックでは,歯周病治療とならんで精密根管治療に積極的に取り組んでおり、患者さんご自身の歯を残すことを最優先に取り組んでいます。まずは無料相談をぜひご利用ください。
通常の根管治療を受けた歯が再度痛くなることはありますか?
はい。消毒が不完全であったり、再感染を起こしていたり,あるいは未処置の根菅の存在が原因で痛むことがあります。
根管治療後に痛みが再発してしまう原因として、複雑な構造をしている根菅の中に取り残した感染組織の存在や再感染、あるいは未処置の根菅の存在など挙げられます。これらは通常の根管治療において処置しきれない場合もあり、精密根管治療が必要となります。
精密根管治療では、CT検査や根菅を拡大して視診することで原因を特定し、再根管治療を行なっていきます。
精密根管治療を行えば必ず歯を残せますか?
いいえ。高い成功率を誇りますが、必ず残せるとは断言できません。
歯根の破折や歯周病による影響、歯根の先にできた大きな嚢胞の存在などによっては、歯の保存が困難な場合もあります。嚢胞摘出などの外科的歯内療法と呼ばれる外科処置を併用することもありますが、必ずしも全ての歯を保存できるとは限りません。
一方で、歯の保存の可能性を高めるための最善の選択肢であることから、精密根管治療を第一選択としても間違いないでしょう。
虫歯を放置するとどうなりますか?
最終的に歯を失う可能性があります。
虫歯は感染症であることから、放置すると虫歯菌による酸の放出によって歯がどんどん溶けていき、やがて歯の神経(歯髄)に到達して強い痛みが出ます。その後、神経が死んで(歯が失活して)痛みは一時的に消失しますが、虫歯菌による感染は歯の内部から根の先にまで及んでいき、根の先に膿が溜まるようになって歯肉の腫れや激痛が生じるようになります。歯を支える骨が失われていくので、最終的に抜歯に至ることになります。
歯を失わないようにするためには、初期の段階での対応が非常に重要となります。
小さい虫歯は治療しなくてもよいですか?
はい。ごく初期のものであればフッ素塗布や適切な歯ブラシによって改善し、進行を抑制することができます。
歯科医師の診断のもとに行われるのが前提ですが、エナメル質に限局した初期(C0〜C1)の虫歯であれば、フッ素塗布や専用の歯磨き粉を用いてブラッシングすることでエナメル質の再石灰化が図られ、虫歯の進行を抑制することができます。自分だけで判断せずに、必ず歯科医師の診断を受けてください。
虫歯になりやすい人の特徴はありますか?
環境因子や生活習慣によってリスクが異なります。
虫歯はお口の常在菌による感染症です。虫歯菌をお口の中から失くすことはできないため、虫歯予防は虫歯菌が活発に働かなくすることを目的とします。そこで唾液(虫歯菌に対して効果的に働きます)の組成や分泌量、歯並び、甘い物の飲食、間食習慣、歯磨き習慣などの環境因子と生活習慣が虫歯の成り立ちに大きくかかわってきます。
これらの虫歯リスクを評価する方法も確立されているため、歯科医師にぜひご相談ください。
虫歯の再発を防ぐためにはどうすればよいですか?
毎日のセルフケアと定期的な歯科検診が最も大切です。
虫歯になるリスクはそれぞれで異なりますが、どの方にも大事なのが正しい歯磨き習慣と、砂糖の摂取を控えたり間食を減らすなどの食生活の見直しです。
そして大事なのが、歯科医院での定期的な検診を受けていただくことです。再発防止のためには「予防の継続」が重要となります。
精密根管治療にはどれくらいの期間がかかりますか?
平均して2〜5回程度の通院を必要とします。
歯根の数や感染程度によって通院回数は異なりますが、初回での診断と根管拡大・清掃と消毒、次に根管充填、そして支台築造と最終的な被せ物の処置というステップが一般的に行われ,平均して2〜5回程度の通院を必要とするでしょう。
通常の根管治療よりも1回あたりの時間がかかりますが、その分精度の高い処置が行われます。
精密根管治療中に痛みが出ることがありますか?
はい。一時的な痛みや違和感が出ることがあります。
治療中や治療直後には、根の中に触れられた刺激や感染物質の影響もあって、軽度の痛みや違和感を生じることがあります。通常は数日以内に収まりますが、痛みが強い場合や腫れがある場合は、別な要因も考えられるため、再度の受診が必要になります。治療時に局所麻酔を行なったり、痛み止めの処方も可能です。
歯の根が割れていても精密根管治療で残すことができますか?
根の割れが大きい場合には、治療ではなく抜歯が必要となります。
歯根破折(歯の根の割れ)がある場合、そこから細菌が侵入して感染が広がるため、根管治療だけでは改善できないことが多いです。割れがごく小さく、周囲組織に症状を認めなけば、精密根管治療で歯を保存できる場合もありますが、基本的には抜歯が選択されることが一般的です。CTなどによる正確な検査・診断が必要となります。
精密根管治療後に被せ物をする必要がありますか?
はい。ほとんどの場合で必要となります。
精密根管治療を行った歯は脆くなっていることが明らかとされています。そこで、被せ物(クラウン、歯冠補綴装置)で補強して歯の強度を保護する必要があります。とくに奥歯は噛む力が強いため、補強をしないと歯の破折リスクが高まります。
クラウンの素材選びも含めて、歯科医師とよく相談することが大切となります。
広瀬通り歯科クリニックでは、補綴歯科専門医である院長が精密根管治療から歯冠補綴治療まですべての治療を自院で行なっています。トータルな治療計画を立案してご提示いたしますので、無料相談をぜひご利用ください。
妊娠中に虫歯治療や精密根管治療を受けれますか?
はい。妊娠5ヶ月から8ヶ月までの安定期であれば治療できます。
妊娠初期や後期は避けたほうがよい場合もありますが、安定期であれば問題ありません。レントゲン撮影や局所麻酔も妊婦さんに配慮された方法が確立されているため、安全性が高いです。産科の医師と歯科医師に相談のうえ治療を進めてください。
虫歯治療と精密根管治療は医療費控除を受けられますか?
はい、受けられます。
医療費控除とは,虫歯治療と精密根管治療を含むすべての1年間の医療費が10万円を超えた場合、確定申告を行うことで税金の一部が還付される制度です。
虫歯治療,あるいは精密根管治療は医療費控除の対象となります。治療費以外にも通院のための交通費なども対象となるので、治療費などの領収書は失くさずに保管しておいてください。